中学受験で算数のミスが合否を左右する理由
中学受験の算数は、1問の配点が4点から5点あることが多く、単純な計算ミスで合否が分かれてしまうこともあります。問題の読み違えや単位の間違いなど、基本的なミスで点数を落とすことは何としても避けなければなりません。
難しい問題を解く力を伸ばすことも大切ですが、解ける問題で確実に得点する力こそが合格への近道です。
普段の学習から「ミスをしない習慣」を身につけることが重要です。
解答を分析してミスの根本原因を見つける
まずはお子さんの過去の確認テストや模試を振り返り、どのようなミスが多いのか傾向を分析しましょう。
よくあるミスのパターン
- 計算過程でのミス: 集中力が続いていない可能性があります
- 文字の判別ミス: 字が雑で自分の書いた数字を誤読していることも
- 問題文の読み違い: 設問の意図を正確に捉えられていないケース
- 単位変換の忘れ: cm、m、kmなど単位の変換がもれている。
- 問いの見落とし: 合計を求める問題で一部しか求めていないなど
お子さんに特有のミスを具体的に書き出し、意識させることが改善の第一歩です。
時間内に正確な計算をする力の育て方
計算ミスが多い場合、普段から「時間内に正確に解く」練習が足りていない可能性があります。
- 100%正解できるレベルの計算ドリルを時間を決めて解く習慣をつける。
- 自分が読みやすい字を素早く書く練習をする。(綺麗さより判別しやすさ重視。)
- 小さい字で間違いが多い場合は、大きいマス目のノートで練習する。
- 計算用紙の余白を効率的に使う方法を身につける。
- 計算領域を区切る線を引いて整理する習慣をつける。
整理された計算過程を持つ受験生は、計算ミスが比較的少ない傾向があります。
問題文の読み方と重要箇所の把握の仕方
問題文の読み違いや勘違いによるミスを減らすには、読解の仕方を工夫する必要があります。
- 問題文の重要箇所に下線を引く習慣をつける
- 最終的に求めるものは何かを意識して確認する
- 単位をどう扱うべきかを問題を解く前に明確にする
- 特殊な条件(「少なくとも」「以上」など)に注意を払う
問題を解く前に「何を求めるか」「どんな条件があるか」を確認する習慣は、受験本番で大きな差となります。
自己採点する習慣でミスを減らす
普段の学習で答え合わせの前に自分の解答を見直す習慣が、テスト本番でのミス防止につながります。
- 解いた直後に答えを確認せず、一度自分で見直す
- 計算過程に誤りがないか確認する
- 単位は正しいか、問われているものをきちんと答えているか確認する
- 自分がミスしやすいポイントを意識的にチェックする
自分のミスに自ら気づける力を育てることが、テストでの得点力向上につながります。
問題を選択することで得点効率を高める
実際の入試では、算数の全問正解を目指す必要はありません。限られた時間内で最大限の得点を取る戦略が重要です。
- 計算問題や基本問題は確実に得点する
- 小問集合は部分点を確実に取る
- 難問に時間をかけすぎない
- 解ける問題を見極める判断力を養う
出来ない問題に悩むより、解ける問題で確実に点数を取る戦略が合格への近道です。テスト後半では、解けたはずの問題の見直しに時間を使うことも有効です。
日常の学習姿勢がテスト本番の成績を決める
普段の学習から「ミスをしない」という意識で取り組むことが、本番での実力発揮につながります。
- 宿題は「数をこなす」だけでなく「ミスをしない」ことを意識する
- 学校のテストも100点を目指して取り組む
- 簡単な問題こそ丁寧に解く習慣をつける
- 集中力を保つトレーニングを日常から行う
日々の積み重ねが、受験本番での集中力と正確さを生み出します。小さな努力の積み重ねが、合格という大きな結果につながるのです。
「できる問題で確実に得点する」—これこそが中学受験算数の合格の鍵です。お子さんの弱点を把握し、日常の学習から意識を変えることで、算数の得点力は確実に向上します。
参考になる本
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