中学受験の図形問題の勉強法|学年別に身につけたい考え方

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  中学受験の算数では、図形の問題が合否を左右する重要な分野になります。文章題は苦手でも、図形問題ならパターンをつかむことで得点しやすくなるお子さんも少なくありません。逆に言えば、図形の勉強の進め方を間違えると、なかなか点数が伸びない分野でもあります。

 ここでは、小学3年生までの時期から6年生の応用問題まで、学年ごとにどのような取り組み方が効果的かをまとめました。単元別の詳しい解き方については、また別の記事でご紹介します。

図をかく習慣といろいろな解き方を試す姿勢が土台になる

 図形問題を解くうえで、学年を問わず大切にしたいことが2つあります。

 ひとつは、ノートに大きく図をかきながら考えることです。頭の中だけで条件を整理しようとすると、途中で情報が抜け落ちてしまいがちです。問題文に出てくる長さや角度を図の中にそのまま書き込みながら進める習慣をつけておくと、高学年になって条件が複雑になったときにも対応しやすくなります。図が小さいと書き込むスペースが足りず、結局頭の中で考えることになってしまうので、ノートの半分近くを使うくらいの気持ちで大きくかくとよいでしょう。

 もうひとつは、一つの解き方にこだわらず、いろいろなアプローチを試してみることです。塾で習った解き方と少しでも違うやり方が出てくると戸惑ってしまうお子さんもいますが、図形の問題は解き方が一通りではないものがほとんどです。同じ答えにたどり着く道が複数あることを知っておくと、初めて見る問題にも柔軟に対応できるようになります。保護者の方が解説を見て「この解き方が正解」と決めつけてしまうと、お子さんの発想の幅を狭めてしまうこともあるので、注意しておきたいところです。

小学3年生までは経験を積む時期

 この時期はまだ、公式を使った図形の学習が本格化する前の段階です。積み木やブロック、折り紙、サイコロなど身近な具体物を使い、手を動かしながら図形に親しむ経験を増やしておくことが、後の学習の土台になります。

 たとえば、積み木を組み合わせて指定された形を作ってみる、折り紙を対角線で折って重なる部分を確かめてみる、といった遊びの延長のような取り組みで十分です。正解を教え込むよりも、「こうすればできるかな」「これはうまくいかなかったから別の方法にしよう」と、うまくいかない解き方を試して別のやり方に変えてみる経験の方が重要です。この試行錯誤の繰り返しが、高学年で補助線を引く発想力につながっていきます。

 「うちの子は図形が苦手かもしれない」と感じても、この時期はまだ心配しすぎる必要はありません。量をこなすことよりも、図形を楽しみながら考える経験を優先しましょう。早い時期から難しいドリルに取り組ませるより、お子さん自身が「面白い」と感じる時間を積み重ねる方が、結果的に高学年での伸びにつながります。

 具体物での遊びに加えて、タブレットを使ったデジタル教材を取り入れる方法もあります。たとえば「LOGIQ LABO」は、小学生を対象に、思考力や空間認識力をゲーム感覚で伸ばすことを目指したタブレット学習サービスです。1日10分から15分程度の短い時間で取り組める問題が用意されており、お子さんの理解に合わせてAIが出題を調整してくれる仕組みもあります。低学年から無理なく続けやすい教材の一つとして選択肢に入れてみるのもよいでしょう。

小学4年生、5年生前半は基本問題の反復で公式を身につける

 4年生くらいから、面積や体積などの公式を扱う学習が本格的に始まります。三角形の面積、平行四辺形の面積、直方体の体積など、いろいろな公式が次々に出てくるため混乱しやすい時期です。

公式は丸暗記より基本問題の反復で

 公式をひたすら丸暗記するのではなく、基本問題を数多く解く中で自然と身につけていく進め方がおすすめです。「底辺×高さ÷2」という言葉だけを覚えていても、図形の向きが変わったり、高さがどこになるか分かりにくい問題になったりすると、途端に手が止まってしまうことがあります。問題を解くたびにノートに大きく図をかき、どの辺が底辺で、どこが高さにあたるのかを毎回確認しながら練習していくと、公式の意味を体で覚えていくことができます。

基本の図形問題の練習プリントはこちら

平面図形 目次

立体図形は見取り図をかく練習から

 5年生以降は立体図形を平面に置き換えて考える問題も増えてきます。展開図や見取り図が正しくイメージできないと、体積や表面積の問題でつまずきやすくなります。空間と平面の感覚を身につけるために、ノートに立体の見取り図をかく練習を重ねておくことが大切です。最初は簡単な直方体から始め、慣れてきたら角柱や円柱の見取り図にも挑戦してみるとよいでしょう。

立体図形の練習プリントはこちら

立体図形 目次

小学5年生後半から6年生は簡単な問題を確実に解く力を優先する

 この時期になると、相似比や面積比、空間図形の切断など、問題自体が複雑になっていきます。塾のテキストや中学受験用の問題集でなかなか解けるようにならない場合は、まず簡単な問題を確実に解けるようにする方が効率的です。複雑な問題に長く悩む時間を増やすよりも、確実にできる問題を一つずつ増やしていく方が、結果として力がつきやすくなります。難しい問題を前にすると、つい「もっと難しい問題を解かせなければ」と焦ってしまう保護者の方も多いのですが、基本が固まっていない状態で応用ばかり演習しても、かえって苦手意識を強めてしまうことがあります。

解けない問題は解答を見ながら手を動かす

 すぐに解けない問題は、解けそうなところから手をつけて構いません。解答を見ながら図をかき、補助線や比の数値を自分の手で書き込んでいくようにしましょう。目で解説を追うだけでは、頭では分かった気になっていても、いざ自分で似た問題を解こうとすると手が止まってしまうことがよくあります。解説にある補助線を、自分の図の上に実際に引いてみる、比の数値を自分の字で書き込んでみる、という手を動かす作業を挟むことで、理解が定着しやすくなります。解説を読んで理解できるようになれば、少しずつ自分の力だけで解けるようになっていきます。

 相似比や面積比の問題では、どの三角形とどの三角形が相似になっているかを見つけられるかどうかが最初の関門になります。全体の図の中から必要な部分だけを抜き出して、大きめに描き直してみると、対応する辺や角が見えやすくなることがあります。空間図形の切断も同様で、頭の中だけでイメージしようとせず、実際に切り口の図をかきながら考える習慣が理解の助けになります。

解説が詳しい問題集を選ぶ

 塾のテキストの解説だけではわかりにくい場合は、解説がより詳しい問題集を1冊用意しておくのもおすすめです。テキストによっては、解答の途中式だけが書かれていて、なぜその式になるのかという理由の部分が省略されていることがあります。そうした場合は、図解が多く、考え方の順序を丁寧に説明している問題集を1冊手元に置いておくと、お子さんが自分で読んで理解を進めやすくなります。

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まとめ

 図形問題は、低学年での試行錯誤の経験、4年生からの基本問題の反復、5年生後半からの応用問題への取り組みという流れで、少しずつ力が積み上がっていく分野です。焦って難しい問題に手を出すよりも、その時期に必要な土台を一つずつ固めていくことが、結果的に得点力につながります。

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図形の問題のまとめ

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