模試の偏差値は模試ごとに変わる
中学受験を目指す5年生になると、塾の模擬試験を受ける機会が増え、偏差値や合否判定が毎回記載されるようになります。数字が出るとどうしても気になってしまいますが、偏差値だけに注目していると、本番に向けた学習の方向が見えにくくなってしまいます。大切なのは、数字の裏にある「今できていること」と「これから取り組むべきこと」を正確につかむことです。
まず知っておきたいのは、模試の偏差値はどの模試を受けるかによって大きく変わるということです。四谷大塚・日能研・サピックス・首都圏模試など、それぞれの模試には受験する生徒の層が異なります。難関校を目指す生徒が多い模試と、幅広い層が受ける模試では、同じ点数でも偏差値がかなり違ってきます。
また、その日の体調、得意分野がどれだけ出題されたか、記述問題の採点基準などによっても変動します。同じお子さんが受けても、回によって偏差値が10前後動くことは珍しくありません。
偏差値50前後の中堅校は特に当てにならない
偏差値50前後の中堅校を志望している場合、模試の判定は特に参考程度に考えてください。中学入試の問題は学校ごとに個性が強く、模試の問題形式と本番の問題がかなり違うことも多くあります。ある学校は記述が多く、別の学校は計算中心というように、出題の特色が大きく異なります。
模試の偏差値と志望校の偏差値が10以上離れていても、本番までにコツコツ力をつけて合格するお子さんは毎年います。親御さんが偏差値の数字に敏感になりすぎると、お子さんのやる気にも影響することがあります。模試の結果を見るときは、数字よりも中身を一緒に確認する姿勢が大切です。
試験当日に自己採点する
試験が終わったその日のうちに自己採点をする習慣をつけましょう。記憶が新しいうちに問題を振り返ることで、「少し復習すれば解けた」という問題をその場で確認できます。解き方を覚えている間に直しておくことで、次の模試までに確実に身につけられます。
返却後は正答率を軸に見直す
模試が返却されると、各問題の正答率が掲載されています。偏差値や判定より、この正答率を見直しの基準にすることが重要です。
正答率80%以上の問題から確認する
正答率の高い問題で点数を落としていた場合、基礎の定着に課題がある可能性があります。計算ミスや問題の読み間違いなど、ケアレスミスが原因のことも多いので、丁寧に確認してください。解き方が分からなかった場合は、その単元の基本に戻って学習し直しましょう。次の模試では、正答率の高い問題を落とさないことだけを目標にするだけで、得点は大きく変わります。
正答率50~80%の問題は計算・読み違いをチェックする
この範囲の問題がおおむね解けていれば、基礎力は定着してきていると考えてよいでしょう。少しのミスを直せば正解できたところを中心に確認してください。途中式をしっかり書く、問題文を2回読み直すなど、次から同じミスをしないための工夫を一緒に考えてみてください。
正答率が低い難問は焦らず選んで取り組む
難しい問題をすべてやり直す必要はありません。お子さん本人が「もう少しで解けそうだった」と感じた問題のみ、解き直してみれば十分です。偏差値50前後の中堅校受験では、基本問題をしっかり取ることが合否を分けます。難問より基礎の正確さを優先する姿勢を大切にしてください。
模試と志望校の問題は別物と考える
模試はあくまでも現時点の学力の定着を確かめる場であり、試験に慣れる練習の機会でもあります。本番の入試問題は学校によって出題傾向が大きく異なるため、模試の結果がそのまま合否に反映されるわけではありません。
志望校の傾向に合わせた対策は、過去問に取り組むことで初めてできるようになります。模試の見直しで基礎の穴をふさいでから、志望校の過去問に取り組む流れが、本番への効果的な仕上げにつながります。
模試の結果を次の学習計画に活かす
模試は受けた後の見直しまでがひとつの流れです。正答率の高い問題から順に見直し、できていない単元を整理することで、次の学習計画が立てやすくなります。偏差値や判定を見て一喜一憂するより、「今週はこの単元に取り組もう」という具体的な行動に変えることが、着実な力の積み上げにつながります。
模試は点数を競う場ではなく、今の学習の状態を確認して次に活かす場です。そういう気持ちで結果と向き合えるようになると、お子さんも落ち着いて受験準備を進められるようになるでしょう。
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