受験算数では問題を読み取る力が必要
最近の受験算数の問題は考える力を試されるような問題が多くなり、問題文も長くなっている傾向があります。
一行問題の繰り返しのような「解き方」を身につける練習ばかりしていると重視、塾のテストで良い点数を取れていても、いろいろな学校の過去問を始めると何をしていいの分からなくなってしまうこともあります。
最近は1つの問題の中で考える過程を問うような問題も増えていますので、普段から解き方を暗記するのではなく、文章題の意味をしっかり読み取って、どうしてこういう式になるのかをしっかり考える癖をつけておく必要があります。問われていることが文章の中で読み取れていないと、基本的な知識で解ける問題も解けなくなってしまう可能性があります。
算数の学習は問題集で標準的な問題を繰り返し解くという勉強に偏りがちですが、入試問題に対応するためにも、余裕があるときにいろいろな文章題を解く練習をしてみてください。
算数の文章題を解くときにやること
文章題や文章題を解くときは次のことに注意しながら解いてみるようにしましょう。
問題文の大切な所に下線部を引くようにする
まずは、下の文章題を読んで、必要なところに下線部を引いてみてください。
問題を解くのに必要な情報を、文章の中からピックアップしてみます。
下線部を引く例
あるクラスで算数のテストを行ったら、得点が80点以上の生徒は全体の20%でした。また60点以下の生徒は全体の50%で80点以上の生徒より12人多くなりました。たけしさんの点数は72点でした。たけしさんの算数の成績はクラスの何番目から何番目の間になりますか。
比べる情報を黄色、必要となる情報を青色、最終的に求めるものを赤色で下線を引いてみました。色を変えるなど工夫してみてください。
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文章から解答する方針を書き出してみる
上の文章ですと、まずクラス全体の人数が分からないから求めることが必要になります。
→全体の人数×0.2=80点以上の人数 全体の人数×0.5=60点以上の人数(80点以上より12人多い)
差集め算の考え方で求められます。(図を書いてみましょう)
次にたけしさんは、72点ですので、80点以上の人数と、60点以下の人数の間の順位になります。
→80点以上の人数と60点以下の人数を求めればたけしさんの順位が分かります。
このように文章題を解答を導き出せるように分解して書き直す作業が出来るように練習してみてください。
何を求めた式をかを書いていみる
複雑な文章題になると、式を書いている途中で何を求めたものか確認していかないと、解答を導く過程で混乱してきてしまうことがあります。
計算が出来てほっとして次に何を求めればいいか忘れてしまうこともありますので、式を書いたら、何を求めたものかメモをしておくことをおすすめします。
解答を読み取る力をつける
自主学習が出来るようになるには、解答をしっかり読み取る力をつけることも必要です。問題集などの解答は途中式の部分や詳しい解説が省略されていることもあります。
解答をヒントとして自分で正解を導いていく力をつけるようにしてくさい。
解答の最初の方だけを読んで続きを自分でやってみる
問題文を読んでも、どう解いていけば分からない場合に、解答をひたすら写しているだけは、難しい問題は解けるようにはなりません。
解答の最初の方を読んでみて、解き方の方針を自分で考えてみるようにしましょう。
途中で分からなくなったら、また少しずつ解答をチェックして、少しでも自分の力で解けるように努力してみてください。
解答で不明なところをチェックしておく
過去問や問題集の解答を見ても分からないところがある場合はチェックして、塾の先生などに聞くようにしてみましょう。
答え合わせをしても、○、×をつけるだけでは、なかなか力はつきません。難しい問題でも、自分で解答を見て理解出来ることが大切です。解答を追っていける力がつけば、問題の読み取りも楽になってくるでしょう。
いろいろな問題を解いて力をつける
本番の受験対策として、いろいろな問題を解くことが大切になります。志望校の問題の傾向を見て、算数の文章題が多い場合は、入試問題集の中から同じような問題を探してみて、解いてみるようにすることをおすすめします。