中学受験の併願校の選び方|偏差値だけで決めない受験日程の組み方

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 中学受験では、多くの家庭が第一志望校と一緒に、複数の併願校を受験します。併願校は偏差値を目安に選ぶことが多いのですが、偏差値だけで候補を決めると、入試日程を組む段階で問題が出てきます。

 筆者は家庭教師や塾講師として中学受験の指導をしてきましたが、併願校の候補は早くから決まっていても、日程を組み始めてから何度も変更が入り、出願直前まで慌ただしくなる家庭を数多く見てきました。

 この記事では、併願校の選び方と、受験日程を組むときに気をつけたいことを、筆者の指導の経験をもとに説明します。

併願校選びは日程を組む段階で変更が増えやすい

 併願校の候補を決めても、実際に入試日程を組み始めると、思った通りにはいかないことがよくあります。受けたい学校の入試日が重なっていたり、午前と午後の学校が離れすぎていて移動が間に合わなかったりするためです。また、秋の模試の結果を見て候補校を入れ替えると、そのたびに日程も組み直すことになります。こうして変更が重なり、12月や1月になっても受験校が決まらない家庭は少なくありません。

 受験の日程を早めに考えても、それで日程の変更が一切なくなるわけではありません。変更を少なくするためには、秋のうちに候補校の入試日と、家から会場までの移動時間を1枚の表に書き出しておくことをおすすめします。 

 たとえば「2月1日 午前A校、午後B校」のように実際の受験の組み合わせを書いてみると、移動時間が足りない組み合わせや、お子さんに無理がかかる日程に、出願前の段階で気づくことができます。表があれば、後から候補校を1校入れ替えることになっても、その日の予定だけを見直せば済みます。

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第一志望校を最後まで変えずに併願校を組む

 併願校を考えるときは、第一志望校を最後まで変えないことを前提にしてください。模試の判定が思わしくないと、第一志望校をもっと入りやすい学校に変えたくなるものです。しかし、第一志望校を下げると、それに合わせて併願校の組み合わせもすべて見直すことになります。第一志望校を変えた家庭では、併願校の日程が何度も崩れ、出願の直前まで受験校が決まらないケースもよくあります。

 模試の結果が厳しいときは、第一志望校を変える前に、併願校のほうで調整できないかを考えてみてください。たとえば、合格の見込みが高い学校を1校加えるだけでも、受験全体の安心感は大きく変わります。

午前・午後の連続受験は移動時間を確かめてから決める

 最近は、同じ日に午前と午後で別の学校を受ける連続受験が珍しくなくなりました。合格のチャンスは増えますが、午前の学校から午後の学校へ移動する時間が足りないと、お子さんは落ち着かないまま次の試験を受けることになります。昼食をとる時間がほとんどないこともあります。

 連続受験を考えている場合は、午前の試験が終わる時刻と午後の集合時刻を確認し、学校から学校までの移動時間を調べておきましょう。できれば、入試と同じ曜日や時間帯に一度実際に移動してみると、乗り換えや駅からの道のりも確かめられます。お子さんの体力や性格によっては、連続受験をしないほうが、それぞれの試験に集中できる場合もあります。

他県の学校を受ける「お試し受験」の考え方

 東京や神奈川の入試が始まる2月より前に、1月に入試がある埼玉県や千葉県などの学校を受ける「お試し受験」も、よく使われる受験の組み方です。お子さんが本番の緊張感や試験会場の雰囲気を経験できることが、お試し受験の一番の目的になります。

 ただし、お試し受験で思うような結果が出ないと、お子さんが自信をなくしてしまうことがあります。受ける前に、この試験の結果は第一志望校の合否とは関係がないことを、お子さんに話しておきましょう。また、会場が遠くて移動に時間がかかる学校は、お子さんの疲れも考えて、受けるかどうかを判断してください。

ランクを下げた学校も入学してよいか親子で話し合っておく

 併願校には、第一志望校より入りやすい学校も含まれます。こうした学校について、入試の直前になってから「本当にこの学校に通えるか」を話し合うのでは遅すぎます。秋のうちに、その学校に合格したら入学してもよいと思えるかどうかを、お子さんと話し合っておきましょう。そのためには、授業の進め方、大学への進学実績、部活動や行事などの学校の雰囲気についても、情報を集めておく必要があります。

 私が指導してきたお子さんの場合、第一志望校より偏差値の低い学校に進学して満足していた家庭には、共通点がありました。どの家庭も、学校説明会に参加するだけでなく、個別相談などで先生に直接話を聞き、授業の様子や生徒の雰囲気に納得したうえで、受験を決めていたことです。偏差値だけで選んだ学校ではなく、親子で「この学校なら通いたい」と思えた学校に進んだお子さんは、入学後も前向きに学校生活を送っていました。

 候補になる学校をもっと広く探したい場合は、「エデュスタ」という学校探しのアプリも役に立ちます。エデュスタは、お子さんの性格や学校に求める条件を入力すると、合いそうな私立中学をアプリがおすすめしてくれるサービスです。興味を持った学校から説明会の案内が届く仕組みもあり、先生や生徒へのインタビューなど、学校案内のパンフレットには載っていない情報も読むことができます。これまで知らなかった学校の中から、併願校の候補が見つかることもあります。

 

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学校説明会や個別相談では、授業や進学実績だけでなく、先生と生徒の距離の近さや、生徒たちの様子も見ておきましょう。文化祭などの行事に行くと、ふだんの生徒の雰囲気が分かり、お子さんが自分に合う学校かどうかを考える手がかりになります。

まとめ

 併願校を選ぶときは、偏差値だけでなく、入試日程や移動時間、お子さんへの負担も含めて考える必要があります。秋のうちに候補校の入試日と移動時間を表に書き出しておけば、日程の問題に早く気づき、変更があってもその部分だけを直すことができます。第一志望校は最後まで変えずに、併願校のほうで調整することも大切です。

 そして、第一志望校より入りやすい学校についても、学校説明会や個別相談で先生の話を聞き、親子で納得したうえで受験を決めておくと、どの学校に進むことになっても、お子さんが前向きに中学校生活を始めらるようになるでしょう。

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