夏休みが終わると、小6の受験生の勉強は大きく変わります。塾の授業は単元ごとの学習から、複数の単元が混ざった総合的な問題の演習へ移り、模試や志望校別の対策も増えていきます。夏休みだけでは復習しきれなかった部分が、はっきりしてくる時期でもあります。
一方で、学校が始まるため、使える時間は夏休みより短くなります。この時期に大切なのは、勉強時間を増やすことではなく、志望校に合わせて何を優先するかを決めることです。この記事では、9月以降に優先したい学習を順に説明します。
小6の9月以降は塾の授業が総合的な問題中心になる
9月以降の塾の授業は、複数の単元を組み合わせた問題や、入試に近い形の演習が中心になります。授業は受験生全体に向けたものなので、志望校に合わせた学習法を家庭で確立することに重点をおいてください。同じくらいの偏差値の学校でも、記述問題が多い学校、図形や速さが目立つ学校、問題数が多く時間との勝負になる学校など、出題の特徴は違います。
まずは、志望校の過去問の出題傾向をチェックして、現在の塾の授業が志望校の対策に合っているかを確認してみてください。個別の対策授業がない場合は、塾の先生と話し合って、志望校に合わせた課題を出してもらうのもよい方法です。
志望校の合格に必要な点数を知って計画を立てる
入試で満点を取る必要はありません。ベネッセ教育情報サイトの解説(森上教育研究所)では、合格点は6割前後が目安で、秋の段階ではまず過去問で5割を取ることを目標にするとよいとされています。偏差値が50より低い学校なら基礎問題を解ければ合格点に届くことが多く、偏差値が50から60くらいの学校では練習問題まで解けるようにしておく必要があるそうです。だた、偏差値の基準は模試によって違うため、あくまで目安です。
目安がつかめたら、入試の日から逆算して、9月から入試直前までの予定を書き出しましょう。学校行事、塾の授業、模試の日を先に書き込むと、勉強に使える時間が見えてきます。1週間の計画は中学受験生の1週間の学習計画の立て方、月ごとの目標や偏差値が届いていない場合の立て直しは9月からの逆転合格勉強法|偏差値が志望校に届かない小6の立て直し方も参考にしてください。
難しい問題より基本問題を確実にできるようにする
普段の学習で、解けない難しい問題に2時間かけても、入試本番で得点が増えるとは限りません。多くの受験生が正解する基本や標準の問題を落とさないことが、合格点に届くには大切なことです。
学習に同じ時間を使うなら、間違えた基本問題や標準問題を、解き方を自分の言葉で説明できるまで解き直しましょう。
解き直す順番は、次のように決めるとよいでしょう。
- うっかり間違えた問題や、解き方を見ればすぐ分かる問題は、その日のうちに解き直す
- 解説を読めば理解できる問題は、時間を空けてもう一度自分の力で解く
- 解説を読んでも分からない問題は、今は後回しにして、塾の先生に質問する
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分かりにくい単元は、動画で授業を見られる教材でやり直す方法もあります。
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東進オンライン学校 小学部志望校でよく出る問題を確認して、できるようにする
志望校の過去問を見て、毎年のように出ている単元や問題の形を書き出しましょう。
算数なら図形や速さなどの単元と計算問題の量、国語なら記述問題の数と字数、理科なら実験の考察や計算問題、社会なら記述や資料の読み取りが確認したい点です。9月から10月のうちに目を通しておくだけでも、優先すべき内容が見えてきます。
書き出したら、苦手な単元に印をつけましょう。「毎年出る」うえに「苦手」な単元が、9月以降にいちばん優先して取り組む内容です。保護者の方だけで判断が難しいときは、塾の先生に相談してみてください。
11月からは過去問演習を中心に進める
9月と10月は、志望校の傾向の確認と基本問題の見直しを中心に進め、過去問の本格的な演習は11月から始めましょう。基本が固まらないうちに過去問を解くと、解けない問題ばかりで自信をなくしてしまうことがあるからです。ただし、10月までに1回分だけ試しに解いて、今の力と合格に必要な点数との差を確かめておくのもよい方法です。受ける学校の数が多い場合は、10月から少しずつ始めても構いません。本格的に始める時期はお子さんの学力や性格によって変わるため、塾の先生とも相談して決めてください。
初めて過去問を解くと、合格に必要な点数に届かないことも珍しくありません。過去問を解く目的は、点数を確かめること以上に、どの問題でなぜ点を落としたのかを知ることにあります。そのため、解いたその日に答え合わせをして、間違えた原因を次の4つに分けておきましょう。
- 言葉や公式を覚えていなかった
- 考え方が分からなかった
- 時間が足りなかった
- うっかり間違えた
この間違えた原因を分析することによって、次にやることは変わります。言葉や公式を覚えていなかった場合は覚え直し、考え方が分からなかった場合は同じ単元の基本問題まで戻って解き直してみてください。時間が足りなかった場合は解く順番を、うっかり間違えた場合は見直しの方法を考え直す必要があります。過去問で見つかった弱点は次の1週間の計画に書き込み、解いたまま終わらせないようにしましょう。
また、志望校の過去問は年数に限りがあり、それだけでは演習量が足りなくなります。そこで、同じくらいの難しさの学校の過去問も使いましょう。塾選ジャーナルの解説では、志望校に近い学校の過去問を解くと、同じ単元でも問われ方の違いに触れられ、問題への対応力がつくと紹介されています。
次に、過去問で間違えた単元は、単元別の問題で基本から解き直しましょう。そのあとで、間違えた過去問の問題にもう一度挑戦すると、力がついたかどうかを確かめられます。
模試や確認テストでいつも点を落とす場所を確かめる
模試、塾の確認テスト、週ごとのテストは、点数を見て終わりにせず、数回分を並べて見てください。点を落とした単元と間違えた原因を書き出すと、いつも図形で落とす、記述が白紙になりやすい、時間切れになるといった傾向が見えてきます。
また、問題ごとの正答率が載っている模試では、正答率が高いのに落とした問題から見直しましょう。ベネッセの解説では、正答率60%以上の問題は必ず復習しておくとよいとされています。
*偏差値の見方は模擬試験の偏差値に振り回されない、テストの結果の使い方は塾のテスト・模試を次に活かすで説明しています。
学習時間を増やすより、何をやるかを決める
秋は学校行事や模試が重なり、勉強に使える時間が増えにくい時期です。学習時間を長くするより、その勉強が志望校の入試につながっているか、すでに解ける問題ばかり繰り返していないかを見直しましょう。
宿題が多すぎて、問題の解き直しの時間が取れないときは、塾の先生に調整を相談してみてください。中学受験の算数で塾についていけない|宿題をこなすだけになったときの見直し方も参考になります。
気分転換の時間も予定に入れる
この時期は、お子さんも親御さんも気持ちが張りつめやすくなります。学校行事に力を入れる、1日出かけるなど、気分を切り替える時間を予定に入れておきましょう。煮詰まったときは、1日か2日休んでも大丈夫です。心配なら、暗記したい内容をトイレに貼っておく程度で十分です。
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まとめ
小6の秋以降は、次のことを確認して学習を進めてください。
- 志望校の合格に必要な点数を知り、予定を立てる
- 難しい問題より、基本や標準の問題を確実にする
- 志望校で毎年出る単元を確認し、苦手なところから直す
- 11月からは過去問演習を本格的に進め、間違いの原因から次の学習を決める
- 模試や確認テストで、いつも点を落とす場所を見つける
お子さんの点数が伸びないときは、それを責めるのではなく、「次はどこを直すか」を一緒に決めていきましょう。やることを絞って積み重ねることが、入試本番の力になります。


